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虫歯で頭痛が起きることがある?原因を解説

虫歯は歯の痛みだけでなく、頭痛を引き起こす場合もあります。放置すると、深刻な問題につながる危険性があるため、早期の発見と治療が欠かせません。

この記事では、虫歯が頭痛を引き起こす原因や治療方法、応急処置などを詳しく解説します。危険性や適切な対処法を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

虫歯で頭痛が起きる原因

虫歯で頭痛が起きる原因は、以下のとおりです。

  • 歯髄炎
  • 歯性上顎洞炎
  • 顎関節症
  • 嚙み合わせのずれ
  • 脳炎
  • 脳静脈血栓症

それぞれを詳しく解説します。

関連記事:虫歯じゃないのに奥歯が痛くなる原因と対処法

歯髄炎

歯髄炎は虫歯が進行し、歯の内部にある神経や血管を含む歯髄に炎症が起きている状態です。

歯の神経は三叉神経の一部で、頭部全体に広がっています。そのため、歯髄の炎症は三叉神経を通じて頭部に影響を与え、頭痛を引き起こす可能性があります。

歯髄炎による頭痛は前頭部や側頭部に現れやすく、ズキズキとした痛みが特徴です。また、冷たいものや熱いものを口にすると痛みが増す傾向があります。

歯性上顎洞炎

歯性上顎洞炎は上の奥歯の虫歯が進行し、歯の根っこの先にある上顎洞(じょうがくどう)に炎症が波及している状態です。

上顎洞は頬の内側にある空洞で、鼻腔とつながっています。この部分に炎症が起こると、頬や額、目の周りに痛みを感じる場合があります。

歯性上顎洞炎による頭痛は、顔面全体に広がる鈍い痛みが特徴です。鼻づまりや鼻水、目の充血などの症状を伴うこともあります。

また、頭を前に倒したり、顔を下に向けたりすると痛みが増す場合があります。

顎関節症

虫歯によって歯の位置がずれたり、痛みを避けるために片側でしか噛まなくなったりすると、顎関節に負担がかかります。この状態は、顎関節症を引き起こしやすい状態です。

顎関節症になると、顎の痛みや開口障害だけでなく、頭痛を伴うことがあります。とくに痛みを感じやすいのは、こめかみや耳の周り、後頭部などです。

顎関節症による頭痛は、朝起きたときに感じられることが多く、日中に和らぐ傾向があります。また、あくびをしたり、大きく口を開けたりすると痛みが増す場合があります。

嚙み合わせのずれ

虫歯によって歯の形が変わったり、歯を失ったりすると、噛み合わせがずれる場合があります。ずれは顎や首、肩の筋肉に余計な負担をかけるため、頭痛を引き起こしやすいです。

噛み合わせのずれによる頭痛は、慢性的な痛みとして現れやすく、首や肩こりを伴うことが多いです。また、ストレスや疲労によって症状が悪化する場合があります

自分では気づきにくいため、定期的な歯科検診が欠かせません。歯科医師による適切な診断と治療が必要です。

脳炎

虫歯が重度になると、虫歯菌が血流に乗って脳に到達し、脳炎を引き起こす場合があります。

脳炎による頭痛は急に激しい痛みを伴うのが特徴です。高熱や意識障害、けいれんなどの重篤な症状が出ることもあります。

脳炎は生命に関わる危険な状態のため、すぐに医療機関を受診しなければいけません。

脳静脈血栓症

歯科感染症が重度になると、脳静脈血栓症を引き起こす場合があります。

脳静脈血栓症による頭痛は、持続的な痛みが特徴です。症状は吐き気や嘔吐、視力障害などを伴うことがあります。

脳静脈血栓症は、生命に関わる危険な状態です。したがって、早急な医療処置をしなければいけません。

虫歯によって頭痛が起きたときの治療方法

虫歯による頭痛が疑われる場合は、速やかに歯科医院を受診するべきです。医師による適切な診断と治療が、症状の改善につながります。

虫歯と嚙み合わせの治療を詳しく見ていきましょう。

虫歯を治療する

虫歯による頭痛の治療方法は、進行度合いによって異なります。

軽度であれば、虫歯部分を削って詰め物をする処置で完了です。しかし、虫歯が深部まで進行している場合は、根管治療が欠かせません。

根管治療の手順は、以下のとおりです。

  1. 虫歯部分を除去する
  2. 感染した歯髄を取り除く
  3. 根管内を洗浄し、消毒する
  4. 根管を特殊な材料で充填
  5. 歯冠部を修復する

この治療により、歯の痛みとともに頭痛も改善される可能性があります。

嚙み合わせを治療する

虫歯が進行すると、噛み合わせがずれることがあります。根本的な改善をするには、修正を目的とした治療が必要です。

治療方法は、3つあります。

  1. 歯の詰め物の調整
  2. 歯列矯正
  3. 噛み合わせの高さを調整する治療

適切な噛み合わせを取り戻すと、顎や首、肩の筋肉への負担が軽減され、頭痛の改善につながります。

ただし、治療後も定期的な歯科検診を受け、状態を確認し続ける習慣が必要です。

虫歯による頭痛の応急処置方法

虫歯による頭痛の応急処置方法は、3つあります。

  • 痛み止めを服用する
  • 痛い部分を外側から冷却する
  • アルコールや入浴、激しい運動を控える

ただし、一時的な対処法に過ぎません。根本的な解決には、医師による適切な治療が必要です。

それぞれ詳しく解説します。

関連記事:虫歯の初期症状は?初期段階ではどんな治療を行う?

痛み止めを服用する

市販の痛み止めは、痛みを一時的に和らげる効果があります。ただし、服用する前に説明書をよく読み、用法・用量を守らなければいけません。

また、効果はあくまで一時的なものです。痛みが繰り返し起こる場合は、速やかに歯科医院を受診してください。

長期間の痛み止めの使用は、胃腸への負担が大きくなるほか、効果が低くなるので注意が必要です。

痛い部分を外側から冷却する

氷嚢や冷たいタオルは、痛みの緩和に役立ちます。痛みのある部分を外側から冷やすと、症状を和らげられるでしょう。

歯と頭の両方が痛い場合は、両方を冷やしてください。

冷却は15分ほどを目安に行い、皮膚を傷めないよう、肌に直接当てないように注意します。冷やしすぎると逆効果になる場合もあるため、適度を心がけましょう。

冷却後に休息をしばらく取ると、症状が和らぐ可能性があります。

アルコールや入浴、激しい運動を控える

頭痛の悪化を防ぐには、血流が増加しない生活を心がけなければいけません。たとえば、アルコールの摂取や熱い湯での入浴、激しい運動は控えるべきです。

ぬるめのシャワーを浴びたり、軽いストレッチを行ったりすると、体をリラックスさせられます。また、十分な睡眠を取ると、症状の改善が期待できるでしょう。

水分補給も大切ですが、極端に冷たい飲み物は痛みを刺激する可能性があるので避けてください

関連記事:虫歯の進行速度はどれぐらい?段階別の治療方法も解説

虫歯によって頭が痛くなるのは危険な状態?

虫歯による頭痛は、必ずしも生命に直結する状態ではありません。しかし、放置すれば重篤な合併症に発展するリスクがあるので、注意が必要です。

虫歯は進行性の病気のため、時間とともに悪化します。歯の神経に達するまで放置すると、激しい痛みや膿瘍の形成、さらには顎の骨にまで感染が広がる可能性があります。

また、重度の歯科感染症が原因で、脳炎や脳静脈血栓症などの深刻な合併症を引き起こす場合もあるのです。

虫歯による頭痛を感じた場合は軽視せず、速やかに歯科医院を受診しましょう。早期での発見と治療ができれば、重篤な合併症のリスクを低減し、健康な歯と体を維持できます。

関連記事:虫歯を放置するとどうなる?治療方法も紹介

まとめ

虫歯による頭痛は、珍しい症状ではありません。歯髄炎や歯性上顎洞炎、顎関節症など、さまざまな要因が関与しています。

虫歯による頭痛を感じたら、まずは歯科医院での診察を受けるべきです。適切な治療を受ければ、頭痛だけでなく虫歯自体も改善できます。

いとしま総合歯科インプラントクリニックでは、虫歯治療をはじめ、頭痛を含むさまざまな症状に対応しています。最新設備と経験豊富な歯科医師が、患者さまに合わせた最適な治療を提供いたします。

虫歯や頭痛でお悩みの方は、ぜひ当クリニックにご相談ください。

この記事の監修者

院長 星元健佑

当院院長の星元健佑です。私が、診療において常に心がけているのは、「自分の家族だったらどの治療を選択するか」ということです。
治療法に関しては、でき得るすべての治療法のメリット・デメリットを丁寧に患者様にご説明した上で、ベストだと思う治療法をお伝えいたします。
しかし、最終的に決断されるのは患者様ご自身ですので、決して私の考えを押しつけるようなことはいたしません。
もちろん、自由診療だけをお勧めすることもありませんので、費用面でご不安に感じている方は安心して受診いただけたらと思います。
当院では、月に1回午後を休診にし、勉強会とスタッフのトレーニングを実施しており、スタッフ全員のスキルアップにも取り組んでいます。
また、口腔内スキャナーや歯科用CTなども活用し、専門的な診療を提供できる体制づくりにも注力。口腔内を総合的に診られるのが当クリニックの特徴です。 お口に関してお困り事があればお気軽にご相談ください。

〈略歴〉

私の歩みは、2016年に長崎大学歯学部を卒業したことから始まりました。2017年には鹿児島大学での臨床研修を修了し、特に口腔外科の技術を学びました。2018年はオパールデンタルクリニックで、インプラント治療やセラミック治療の技術を身につける機会に恵まれました。
その後、2022年にはカナダへ単身で渡り、国際的な視野でさまざまな知見を吸収する貴重な経験を積みました。
帰国後は、九州の複数の歯科診療所で実践を重ね、患者さま一人ひとりに寄り添った治療を学びました。
2024年からは、当院の院長として、皆さまの健康と笑顔のお手伝いができるよう努めています。

2016年 長崎大学歯学部卒業
2017年 鹿児島大学にて臨床研修修了 特に口腔外科領域の技術を習得
2018年 オパールデンタルクリニックに勤務 特にインプラントやセラミック治療の技術を習得
2022年 カナダに単身で赴任 現地で様々な知見を収集 帰国後、九州の複数の歯科診療所に勤務
2024年 当院院長に就任