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虫歯の進行速度はどれぐらい?段階別の治療方法も解説

虫歯の進行速度は個人差が大きく、生活習慣や口腔ケアの状態によって異なります。

初期から中程度の虫歯に進行するまでにかかる期間は、6ヶ月から1年ほどが目安です。しかし、乳歯はわずか1週間で進行する場合があります。

この記事では、虫歯の進行速度や段階別の症状、適切な治療法などを詳しく解説します。進行を遅らせるポイントや状況別の治療法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

虫歯の進行速度

虫歯の進行速度は、歯の種類や年齢、生活習慣などが影響します。初期の虫歯(C1)から中程度の虫歯(C2)に進行するまでの期間は、6ヶ月から1年ほどです。

しかし、これは平均的な数値です。適切な口腔ケアや食生活の改善を実施すれば、進行は遅らせられます

一方で、不適切なケアや生活習慣は進行を速くさせる要因です。

ここでは、乳歯と永久歯における虫歯の進行速度を見ていきましょう。

乳歯

乳歯の虫歯は、永久歯に比べると速く進行します。理由は、乳歯の構造が柔らかく、虫歯菌の影響を受けやすいためです。

さらに、子どもは歯磨きに不慣れなほか、甘いものを好んだ食生活をしやすいことも影響しています。

虫歯は、わずか1週間で大きく進行する場合があります。そのため、発見したら速やかに歯科医院を受診しなければいけません。

放置すると、永久歯の生え変わりに影響を与える可能性があります。したがって、早期治療が欠かせません。

永久歯

永久歯の虫歯は、乳歯と比べ進行速度が遅いものの、適切なケアを怠ると、早く進行する恐れがあります。

速度の目安は、初期の虫歯(C1)から中程度の虫歯(C2)への進行で6ヶ月〜1年ほどです。

ただし、進行速度は個人差が大きく、生活習慣や口腔ケアの状態によって異なります。たとえば、糖分の多い食事や不十分な歯磨きをしていると、進行が速くなりやすいです。

虫歯の進行を遅らせるには、定期的な歯科検診と適切な口腔ケアを心がける必要があります。

虫歯の進行速度に影響を与える要因

虫歯の進行速度に影響を与える要因は、以下のとおりです。

  • 糖の過剰摂取
  • 間食や長時間の飲食
  • 不十分な手入れ
  • 歯並びが悪い
  • 喫煙習慣がある
  • 精神的なストレスを抱えている

それぞれ詳しく解説します。

糖の過剰摂取

虫歯の原因となる細菌は糖を栄養源に酸を産生し、歯のエナメル質を溶かして虫歯を引き起こします。とくに、砂糖やでんぷんなどの精製炭水化物は、虫歯のリスクを高めます。

予防するには、甘い飲み物や菓子類の摂取頻度を減らすのが効果的です。糖分の多い食品を摂取した後は、水でうがいをしたり歯を磨いたりすると、歯に付着する時間を短縮できます。

日常生活の中ではバランスの取れた食事を心がけ、糖分の摂取を適度に抑えましょう。そうすれば、虫歯の進行を遅らせられます。

間食や長時間の飲食

食事や飲み物を摂取すると、口内のpHが一時的に低下し、歯のエナメル質が脱灰されやすくなります。通常、pHは唾液の作用によって徐々に中性に戻りますが、頻繁な飲食は回復プロセスの妨げになるので注意が必要です。

とくに、糖分を含む飲み物を長時間にわたって飲み続けると、虫歯のリスクを高めます。食間には3〜4時間の間隔を空け、口内環境を整えましょう

また、間食をする場合は一度にまとめて食べ、すぐに歯磨きやうがいをするようにしてください。

不十分な手入れ

歯磨きが不十分だったり、歯間部の清掃を怠ったりすると、歯垢(プラーク)が蓄積します。

歯垢には虫歯の原因となる細菌が含まれており、これらの細菌が糖分を分解して酸を産生し、歯を溶かしていきます。

適切な口腔ケアには、1日3回の丁寧な歯磨きと、歯間ブラシやフロスを使用した歯間部の清掃が欠かせません。また、定期的な歯科検診を受け、初期段階の内に治療する意識を持つべきです。

歯並びが悪い

歯が重なっていたり、隙間が大きすぎたりすると、歯ブラシが届きにくい部分ができてしまいます。これらの部分には歯垢が蓄積しやすいため、虫歯のリスクが高まります。

また、不正咬合(かみ合わせの悪さ)も、虫歯の進行を加速させる要因です。正しくかみ合わないと、特定の歯に過度な負担がかかり、エナメル質にひびが入ったり、摩耗したりする場合があります。

歯並びの改善には、矯正治療が有効です。歯科医師や矯正歯科医に相談し、適切な治療を受ければ、虫歯のリスクを軽減できます。

関連記事:虫歯で頭痛が起きることがある?原因を解説

喫煙習慣がある

タバコに含まれるニコチンやタールは、歯の表面に付着して着色しやすくなるだけでなく、口腔内の環境を悪化させます。さらに、唾液の分泌量が減少し、口腔内が乾燥しやすくなります。

唾液の特徴は口腔内を中性に保ち、歯を再石灰化する作用がある点です。したがって、分泌量が減少すると、保護機能が低下するほか、虫歯のリスクが高まります。

また、喫煙は歯周病のリスクも高めるため、歯肉の退縮が進むと歯根部分が露出し、根面虫歯のリスクも増加します。

予防には禁煙が推奨されますが、すぐに実行できない場合は、喫煙後のうがいや歯磨きを徹底し、定期的な歯科検診を受けましょう。加えて、唾液の分泌を促すガムを噛むなど、口腔内の乾燥を防ぐ工夫も効果的です。

精神的なストレスを抱えている

精神的なストレスは唾液の分泌量が減少し、口腔内が乾燥しやすくなります。

また、食生活が乱れ、糖分の多い食品を過剰に摂取したり、口腔ケアが疎かになったりする場合も珍しくありません。人によっては歯ぎしりや食いしばりが増え、歯のエナメル質を摩耗させ、虫歯のリスクを高める場合があります。

ストレス管理は全身の健康だけでなく、歯の健康にも欠かせません。適度な運動や十分な睡眠、リラックス法の実践など、効果がある解消法を見つける必要があります

加えて、ストレスを感じやすい時期は丁寧な口腔ケアを心がけ、定期的な歯科検診を受けましょう。

虫歯の進行を遅らせるために押さえておきたいポイント

虫歯の進行を遅らせるために押さえておきたいポイントは、4つあります。

  • 正しい手順で歯を磨く
  • 食生活を見直す
  • 定期健診を受ける
  • キシリトールのガムを噛む

それぞれ詳しく見ていきましょう。

正しい手順で歯を磨く

虫歯の進行を遅らせるには、まず適した歯ブラシを選ばなければいけません。毛先が開いていないものを使用し、3ヶ月を目安に交換します

歯磨きの基本は、歯と歯ぐきの境目に45度の角度で歯ブラシを当て、小刻みに動かしながら磨くことです。

上下の歯の噛み合わせ面は、歯ブラシを前後に動かして磨きます。内側の歯は、歯ブラシを縦にして磨くと効果的です。

また、歯と歯の間は歯間ブラシやフロスを使用し、歯垢を除去します。舌の表面も忘れずに磨き、口臭予防にもつなげましょう。

歯磨きは1日3回、食後30分程度経ってから3分以上かけて丁寧に磨くのが理想です。

食生活を見直す

虫歯の進行を遅らせるには、生活習慣の見直しが欠かせません。とくに、食生活の改善は優先度が高いです。

たとえば、糖分の過剰摂取は虫歯リスクを高めるため、甘い飲み物や菓子類の摂取頻度を減らす必要があります。代わりに、カルシウムやビタミンDを含む食品を摂取し、歯の健康を支える栄養素を補給しましょう。

定期健診を受ける

歯磨きを徹底しても、歯石や歯垢を取り除けない場合があります。しかし

定期検診を受ければ、口腔内を清潔に保てるほか、虫歯を初期段階で発見できます。したがって、進行を防ぎつつ簡単な治療で済ませることが可能です。

健診を受ける頻度は、3〜6ヶ月に1回が推奨されています。虫歯のリスクが高い人や、過去に虫歯治療を受けた経験がある人は、短い間隔での受診が望ましいです。

歯科医師によるアドバイスや指導を受ければ、最適な口腔ケア方法を見つけられます。また、虫歯予防だけでなく歯周病や口臭対策にも役立つでしょう。

キシリトールのガムを噛む

唾液には再石灰化作用があり、初期段階の虫歯(C0)の進行を抑える効果があります。そのため、キシリトールガムを噛む習慣をつけると、効果的に虫歯予防ができます。

キシリトールは天然由来の甘味料でありながら、虫歯菌が酸を産生しません。食後や間食後にガムを噛めば、口腔内のpHバランスを中性に保ちやすくなります

ただし、ガムを噛むだけでは虫歯を治療できません。根本的な改善には、歯科医による治療が必要です。

虫歯の進行状況別の治療方法

虫歯の進行状況は、以下のように表現されます。

進行状況状態
C0(初期段階)エナメル質表面に白濁が見られる状態
C1(浅い虫歯)エナメル質内部まで進行した状態
C2(中程度)象牙質まで達した状態
C3(深い虫歯)神経まで侵された状態
C4(末期)歯冠部が崩壊し根だけ残った状態

それぞれを詳しく解説します。

C0

C0は、虫歯の初期段階です。エナメル質表面に白濁や小さな変色が見られますが、痛みはありません。

この段階では、フッ素塗布や再石灰化促進剤の使用で自然治癒が期待できます。歯を削る必要はなく、定期的な歯科検診と適切な口腔ケアで進行を防げます

C1

C1は、虫歯がエナメル質内部に進行した状態です。歯の表面に小さな穴や黒ずみが見られますが、痛みはほとんどありません。

治療では虫歯部分を削り取り、コンポジットレジンなどで詰め物をします。麻酔なしで短時間の治療が可能です。

この段階で適切な処置を受ければ、大きな問題に発展せず、歯の機能を維持できます

C2

C2は、虫歯が象牙質まで達した状態です。冷たいものや甘いものでしみる感覚があり、進行が速くなります。

治療では虫歯部分を削り取り、詰め物やクラウンで修復します。麻酔を使用し、神経に近い部分を保護する処置が必要な場合もあります。

この段階で適切な治療を受けると、神経への影響を防ぎつつ歯の機能を維持できます

C3

C3は、虫歯が歯の神経まで達した状態です。強い痛みや腫れが生じ、日常生活に支障をきたす場合があります。

治療では、根管治療(神経治療)が必要です。神経を除去し、根管内を消毒・密閉した後、クラウンで修復します。

治療期間は長くなりますが、歯を保存できる可能性があります

C4

C4は虫歯の末期段階で、歯冠部が崩壊し根だけが残った状態です。強い痛みや腫れ、膿の形成があり、周辺組織にも影響を及ぼします。

治療では抜歯が必要となり、インプラントやブリッジ、入れ歯などで機能を回復するのが一般的です。ただし、特定のケースでは根管治療で保存できる可能性があります

関連記事:歯医者の初診料はどれぐらい?内訳も解説 

まとめ

虫歯の進行を遅らせるには、定期的な歯科検診と日々の口腔ケアが欠かせません。歯の健康に不安をお持ちの方は、いとしま総合歯科インプラントクリニックをおすすめします。

同院は最新の医療機器を導入し、チーム医療を実践しています。また、インプラントセンターを併設し、高度な治療にも対応しているほか、ヨーロッパ水準の滅菌体制を確立しています。

安心かつ安全な虫歯の治療を実現したい方は、いとしま総合歯科インプラントクリニックに問い合わせてみてください。

この記事の監修者

院長 星元健佑

当院院長の星元健佑です。私が、診療において常に心がけているのは、「自分の家族だったらどの治療を選択するか」ということです。
治療法に関しては、でき得るすべての治療法のメリット・デメリットを丁寧に患者様にご説明した上で、ベストだと思う治療法をお伝えいたします。
しかし、最終的に決断されるのは患者様ご自身ですので、決して私の考えを押しつけるようなことはいたしません。
もちろん、自由診療だけをお勧めすることもありませんので、費用面でご不安に感じている方は安心して受診いただけたらと思います。
当院では、月に1回午後を休診にし、勉強会とスタッフのトレーニングを実施しており、スタッフ全員のスキルアップにも取り組んでいます。
また、口腔内スキャナーや歯科用CTなども活用し、専門的な診療を提供できる体制づくりにも注力。口腔内を総合的に診られるのが当クリニックの特徴です。 お口に関してお困り事があればお気軽にご相談ください。

〈略歴〉

私の歩みは、2016年に長崎大学歯学部を卒業したことから始まりました。2017年には鹿児島大学での臨床研修を修了し、特に口腔外科の技術を学びました。2018年はオパールデンタルクリニックで、インプラント治療やセラミック治療の技術を身につける機会に恵まれました。
その後、2022年にはカナダへ単身で渡り、国際的な視野でさまざまな知見を吸収する貴重な経験を積みました。
帰国後は、九州の複数の歯科診療所で実践を重ね、患者さま一人ひとりに寄り添った治療を学びました。
2024年からは、当院の院長として、皆さまの健康と笑顔のお手伝いができるよう努めています。

2016年 長崎大学歯学部卒業
2017年 鹿児島大学にて臨床研修修了 特に口腔外科領域の技術を習得
2018年 オパールデンタルクリニックに勤務 特にインプラントやセラミック治療の技術を習得
2022年 カナダに単身で赴任 現地で様々な知見を収集 帰国後、九州の複数の歯科診療所に勤務
2024年 当院院長に就任